オフショア開発の教訓2 – ブリッジSEの存在について(2)

前回は、「ブリッジSEが必要」という考え方の根底にあるのは、「日本は特殊なコミュニケーションを行う国だから、相応の措置が必要だ」という思い込みがあるからではないか、ということについて書きました。

前回は、「ブリッジSEが必要」という考え方の根底にあるのは、「日本は特殊なコミュニケーションを行う国だから、相応の措置が必要だ」という思い込みがあるからではないか、ということについて書きました。

考え方を切り替える

ここでいったん、オフショア開発の基本に立ち返ってみましょう。なぜ、オフショア開発を行うのか?と言えば、開発コストの総額を削減するためです。また、国内で不足する開発者を補い、完成までのスピードを上げるためにオフショア開発を行うというケースもあるでしょう。いずれの場合も、日本で得られない人的資源を海外に求め、それによってメリットを得るということになります。オフショアを選択せざるを得ない理由があるわけです。

そこで、「日本は特殊なコミュニケーションを行う国だから、相応の措置が必要だ」という考えを元に、ブリッジSEを日本側のスタッフとして配置したとします。すると、ブリッジSEを行う本人は、責任の大きな役割を果たすことになり、やりがいもありますが、反面、往々にして日本とオフショアの板挟みとなり、過大な負担がかかることになります。場合によっては、工程のボトルネックになることすらあるでしょう。

この問題をうまく解決するのは、オフショア側のスタッフを信頼するという、考え方の切り替えです。

日本にブリッジSEを置かなくてもうまく行く理由

インドを例に考えます。インドは人材大国です。開発のスキルに優れた人材が豊富に存在するだけでなく、日本語という言語をあやつる能力がある人材という面でも恵まれています。人口が日本の10倍あり、母数が違うからです。

日本側にブリッジSEを置くという考えを諦めたとしましょう。すると、それに相当する役割を、インドのオフショア側に期待しなければなりません。はたしてうまく行くでしょうか?

結論から言えば、うまく行きます。理由は2つあります。1つは、システム開発で用いられるプログラミング言語は、日本でもインドでも共通だということがあります。双方とも、そのプログラミング言語を落としどころとして、コミュニケーションを重ねて行けばよいのです。この場合のコミュニケーションとは、日本の発注側は日本語で行うということになります。仕様書が日本語で書かれていようが、英語で書かれていようが、できあがるプログラムは同じです。そこに集中するようにします。

もう1つの理由は、オフショアのインド側において、ブリッジSEに相当するエンジニアやスタッフを手当するからです。場合によっては、1人でブリッジSE役を果たす人材がいない状況であったとしても、通訳・翻訳で1人、プロジェクトマネジメント役で1人といった具合に、必要な職能を複数の人間で満たすようにします。これができるのも、人材の数においてまさるインドだからです。

仕様書は日本語で書いたものをオフショア側にわたす。ふだんのコミュニケーションも日本語で行う。こうしたやり方でアプローチしても、それをこなすことができるのがインドのオフショア開発の強みです。

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