オフショア開発の教訓2 – ブリッジSEの存在について(1)

オフショア開発の現実的な部分について、引き続き書きたいと思います。

ブリッジSEは大変な仕事

オフショア開発になくてはならないと考えられているのが「ブリッジSE」です。一般的には、日本の発注側企業に所属していて、開発プロジェクト全体を見渡す立場におり、仕様を含む発注側の意向をすべて把握した上で、オフショア開発チームとのインターフェースになります。原則的には、オフショア開発チームの使う言語、中国ならば北京語、インドならば英語を駆使して、現地のスタッフと意思疎通の齟齬がないようにします。

また、ブリッジSEには、プロジェクトマネジャー的な役割と、言語尾通訳の役割が求められるほか、オフショア開発チームが背景に持っている文化の違いについても理解して、文化の違いから来る行き違いがないように配慮することも求められます。一人二役ないし三役を果たすことになるため、一般的なSEよりは高い報酬が支払われるのが通例。ブリッジSEの報酬が高すぎると、オフショア開発で得られるコストメリットが薄まってしまうということもあり得ます。

一方、ブリッジSEに携わる者の視点から言えば、その日常は、日本側の意向とオフショア開発の現場が持つ現実的なもろもろの課題との間で板挟みとなることが多く、苦労が絶えないということもまた事実。特に、自分と同じ役割を持つ人間が日本のチームにも、オフショアのチームにもいないことから、「自分の苦労を誰もわかってくれない」という思いにとらわれることも、しばしばあります。

とはいえ、日本とオフショアの双方のチームを率いて、プロジェクトが完了した時の喜びはひとしおです。

ブリッジSEは大変な仕事

こうしたブリッジSEが、なぜ、必要とされるのでしょうか?

多くの場合、日本の発注者の側に、

「自分たちの要求には特殊なところがある」、

「自分たちの仕様にはきめ細かな対応をしてもらいたい」

「だから、オフショアチームに要求を伝えるには、その特殊な部分をよく理解する内輪の人間が必要だ」、

「だから、きめ細かな意思の疎通ができるインターフェース役が必要だ」

という思いがあるからだと思います。

これは、いわば、日本とオフショアのコミュニケーションについて、「日本は特殊なコミュニケーションを行う国だから、相応が必要だ」という、ある種の思い込みから来るのではないかと考えられます。

非常に大事な問題なので、次回もこの話題を続けます。

For inquiries, Please Call or Email